美しい排泄物

誰かに捧げる詩なんて書けっこない 他人のために書いたことなんてない

自分が生きていくために バランスを取るために 人間の形を保つために うまく笑えるように 吐き出さざるを得ない 精神の排泄物

それをお皿にのせて召し上がれなんてこと できるわけないじゃないか

自分で見返すことも 美しい形に仕上げようとすることもなく 目を背けながら ちり紙を被せて水に流す

みんながやっていることでしょう?

どんなに綺麗に取り繕ってもそれは汚い

憎しみ 悲しみ 苛立ち

自分勝手な欲望が煮詰まった 誰にも見られたくない感情

でも生きてる限り逃げられないから せめて文字にして燃やす

炎になって 煙になって 空へ吸い込まれてしまえ

私の心の 排泄物